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2010年4月13日 (火)

ミャンマーの糸のこ一族11

集合時間が近付いて来たのでロビーに降りる事にした。
 エレベーターの途中の階で乗って来た男性が俺にこう言った「ジャパニーズ?」
「お〜、ジャパニーズ」
「アイム、チャイニーズ」
「お〜」
「ミャンマーは初めてですか?」
「はじめて」
「○×◎□××◎□××◎□×」
 最後はなんて言ってるのかわからなかった。
 話をする前から日本人だとすぐに言い当てられてしまう。日本人は日本人的な匂いや服装をしているのだろうか。

 昼からのヤンゴン観光はヤンゴン到着時のガイドの女性が案内してくれるようで、一緒に同行する方は行政書士の先生と電気会社の女性社長の方だった。

 女性ガイドはたいへん笑顔の素敵な方で、親しみの持てる方だ。やはり笑顔は万国共通に人を安心感でいっぱいにしてくれる。

「どこか行きたいとこありますか?」
「木工所とかって見る事で来ますか」
「わかりました。木工所で見学出来る所があるので、そこに行ってみましょう。」
「糸のこって知ってますか?」
「糸のこ?」
「僕は糸のこを使って木のおもちゃ等を作るのが仕事です。知ってます?糸のこ」
そう言って、手で糸のこで板を切る仕草をしてみせた。

 もしミャンマーに電動糸のこがあったら、それを見てみたいと思った。それを扱う木工職人がいたら、是非、糸のこの話で盛り上がりたい物だ。

 ホテルの壁にはランマのような木の装飾品が飾ってあるが、おそらくチーク材で作られた物だと思う。これも電動糸のこを使って作ったものだろうか?

 ミャンマーのガイドの女性は電動糸のこを見たことが無いようだった。いや、それ以前に、日本人のどれくらいの人が電動糸のこを知っているのだろうか。

 知らないあなたのために、電動糸のこについて説明したいと思う。

 糸のことは弓型の鉄枠に糸状のノコ刃を取り付けたノコギリのことだ。それを電動式にしたものが電動糸のこと言って、小学校や中学校の図工室や技術家庭科室には必ずと言って良いほど置いてあるのではないだろうか?学校で一度は使ったことがある人もいるのではないだろうか。

 電動糸のこは糸のこミシンと言われる事がある。それは裁縫に使うミシンと同じような感じで木を切り刻んでいくところからその呼び名がついたのだろう。その歴史を辿れば、そもそもハンドタイプの糸のこを、足踏みミシンの動力を利用して動かしたのが電動糸のこのルーツで、足踏み式が電動式になり、今の電動糸のこの形になったのだ。だから「糸のこミシン」と言う言い方は、そのものズバリだと言える。

 その形状を言葉で上手く説明することは難しいので、実際に写真や図を見ていただくしかないのだが、足踏みミシンの針の部分が細いノコギリになったものが電動糸のこだと想像していただければ、だいたいの雰囲気がわかっていただけると思う。

 電動糸のこは、製造メーカー等によって形状や切削するための仕組みに違いがあり、ユタカ王国のものは日本の糸のこ機械ではポピュラーなもので、初心者からベテランまでが使いやすい機械だと言えるだろう。

 俺が使用している糸のこは、ユタカ王国のYSC500—Fという機種で、卓上型の糸のこの中では最高位に位置する機種である。この一台があれば木のおもちゃの制作からイベントの糸のこ実演やショーまで、すべてをこなしてくれると言っても過言ではない。

P1010028_3

 俺が糸のこ界において新たな分野を築いて来れたのも、このYSC500—Fのおかげなのだ。この糸のこがなければ、糸鋸寿司も糸のこロックも、イトノコマシンガンズも生まれて来なかったかもしれないのだ。まさしく、俺にとっては生涯の相棒だ。

 電動糸のこがあれば、木の板を自由自在に切抜く事ができます。

 電動糸のこがあれば、木のおもちゃを作ることができます。

 電動糸のこがあれば、大好きなあの人にプレゼントを作ることができます。

 電動糸のこがあれば、子供達に木の良さを伝えれことができます。

 電動糸のこがあれば、木のおもちゃ作家になれるんです。

 そして

 電動糸のこは、ただ木を切るためだけの機械ではありません。もしかしたら世界平和の道具になるかもしれない。

 電動糸のこで木を切って、ものを作ることを仕事として来て、苦悩しもがき苦しみ、罵倒され、侮辱され、そして、さらにもがき苦しんだ。 

 だけど、気がついたら、少し大きな壁を乗り超えることが出来ていた。

 何かが掴めた気がしたんだよ。

 そのとき気がついたんだ。何かに打ち込んでずっと前を向いて進んでいれば、いつかは手に入れることができることを。手に入れたら、また次の目標が現れる。そしたら、また、前を向いて、信じて進んで行けば良いってことを。

 その途中に、いろいろな発見があるんだよ。俺はイトノコエンターテインメントをあみ出した。

 糸のこでモノを作る仕事が、ただ木を切るためだけの、ただ木でパズルを作るだけの仕事だと決めつけられたくなかった。可能性は無限にあるのだと言う事を俺は証言してみたかった。その表現手段が俺にとっては電動糸のこだった。

 スポーツや音楽と同じように、もっとポピュラーでエンターテインメントのジャンルとして確立させたい。そう思い始めたら、それが俺の使命となった。俺は自分の仕事をもっと面白く、もっと格好いい仕事にしたいんだ。

 悪いかい?

 子供達が憧れる仕事、それが糸のこエンターテインメント。その歴史を俺が作る。誰もやったことがないことを見つけて実践することが、それが俺のやり方だ。糸のこがあれば、すべてのことを実現できる。それは間違いではないんだ。

 糸のこっていうのはそういうものなのだ。

 わかるかい?

 そして、今、俺は、いろんな場所で糸のこショーをやることに心ときめく。そこが行き着く場所とは言わない、でも少なくても今、やりたいことなんだ。

 山のてっぺんでも、船の上でも、南極でも、あるいはアフリカのサバンナでも、そして世界各国で、もちろんミャンマーでも、チャンスがあるのならどこへでも飛んで行き、電動糸のこをやってみたい

 そして君のために、小さな木の切り抜き細工をプレゼントするぜ。

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